場所:東京都 東京ドーム
題目:世界らん展日本大賞2010
開催期間:10年02月13日〜02月21日
訪問日時:10年02月13日
内容:今回は開催20回を迎え「蘭、こころのおもてなし。〜感謝の気持ちを蘭に込めて〜」をテーマに、ランを身近な存在に感じ、暮らしの中にランがあることの素晴らしさが強調されています。また、多くの蘭が絶滅危惧種に指定されていること、ならびに2010年10月に日本でCOP10が開催されることより、自然環境保全に関する展示も力を入れられています。
審査&展示について
審査展示は個別審査部門、フレグランス審査部門、ディスプレイ審査部門、フラワーデザイン審査部門、美術工芸審査部門、寄せ植え審査部門にわかれていて、参加国数は19カ国、展示総株数は約3000種の約10万株以上が展示されていました。また、幻のランと呼ばれた「パフィオペディラム属サンデリアナム」、北海道礼文島固有の「レブンアツモリソウ」も見ることができました。訪問日は生憎の雪でしたが、多くの人で会場は賑っていました。
個別審査部門 日本大賞
作品名:デンドロビューム フィンブリアタム,オクラタム ’ロングウェル’
英名:Den. fimbriatum var.oculatum‘Long Well’
出品者:永井 清(神奈川県)
デンドロビューム フィンブリアタム,オクラタムは、インド、タイ、中国南部に幅広く分布する着生蘭です。今回大賞を受賞した個体は、株の高さが約125cm、80を超える花房に、2000輪近い花をバランス良く咲かせ、栽培賞も受賞した大作です。濃黄色の花弁に、黒褐色の唇弁のアクセントが美しく花形、花の大きさも優れた個体です。
20枚のイヤーズプレート
今年のオーキッドロードは、20周年を記念して、直径2.5mにもなる蘭のイヤーズプレートです。ピンクの大輪の胡蝶蘭のプレート、イエローに輝くプレートはオンシジューム。シンビジュームの緑やオドントグロッサムの赤など、それぞれ一種類の蘭で彩ったプレートにはおよそ1500〜3万輪もの蘭の花が輝いています。 例年の2倍の量の花が使われたプレートは、花の美しさをストレートに伝えます。
幻のランと呼ばれた
「パフィオペディラム属サンデリアナム」
パフィオペディラム属サンデリアナムは、マレーシアサラワク州カリマンタン島のの絶壁に自生し、1885年に発見されて以来、1978年に再発見されるまでの間、その所在が不明になっていました。最大の特徴は、髭のように垂れ下がる花弁(ペタル)で、その長さは90cmにも及びます。断崖絶壁に自生していることから、その長い花弁が風に揺れ、存在をアピールし、宙を飛ぶ昆虫によって、受粉を媒介するものと現在は考えられています。
北海道・礼文島固有の
「レブンアツモリソウ」
レブンアツモリソウは、北海道礼文島のみに自生する礼文島固有の地生蘭で、1994年に「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(種の保存法)」で我が国初の「特定国内希少野生動植物種」に指定されました。また、環境省のレッドデータブックでは、絶滅危惧1B類に指定されています。
假屋崎省吾さんの蘭の世界
今年の假屋崎省吾さんの展示は、ピンクのハートがいっぱいのラブリーなデザインです。ふんだんに使ったシンビジュームとともに会場に愛と元気を届けます。假屋崎省吾さんのデモストレーションは15日に行われるそうです。
その他、ステージイベント
毎年、世界らん展では、豪華なステージイベントが組まれています。私が見たのは日本生花協会によるフラワーデモストレーションですが、15日はオーキッドクウィーン認定証授与式で米倉良子さんが、16日は趣味の園芸の藤田先生、17日はヒロコ・グレースさん、19日はニコライ・バーグマンさんなどなど著名な方々によるイベントが盛りだくさんです。私が見た生花協会のイベントも勉強になりましたが、他の協会のイベントも本当に面白そうです。